「仕事に行きたくない…」
そんな気持ちが、何日も、何週間も続いているなら。
それはただの甘えではなく、心が出している悲鳴かもしれません。
この記事では、ブラック企業で限界を迎え、「抑うつ」と診断された体験と、そこから回復・転職するまでの道のりを綴ります。
同じように悩んでいる方の、気づきやきっかけになれば嬉しいです。
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「ただの疲れ」だと思っていた日々
公務員浪人を経て入社した会社は、典型的なブラック企業でした。
残業は月100時間を超え、昼休憩もない。朝5時出勤の日々が続いていました。
そんな生活を1年続けた冬のことです。
体と心に、少しずつ異変が出始めました。
最初は「疲れてるだけ」だと思っていました。
でも次第に、夜に眠れなくなり、計算ミスが増え、注意されることが増えていきました。
ミスをして叱られるたびに、どんどん自信をなくしていったのを覚えています。
そのたびに、仕事に行きたくないという思いは日に日に強くなっていきました。
友人と話しても、会社のことばかり
休みの日でさえ、頭の中はずっと仕事のことでいっぱいでした。
友人と遊んでいる時間も、気づけば会社の愚痴を話してしまう。
本当は楽しい話をしたいのに、頭の中にあるのは不満とストレスだけ。
趣味もまったく楽しめなくなっていました。
「何をしても楽しくない」そんな状態がずっと続いていたんです。
夜は、眠る前に自分を落ち着かせようと必死でした。
でも、気づけば目は冴えていて、朝を迎える日も多くなっていきました。
心療内科で告げられた「抑うつ状態」
ある日、限界を感じて心療内科を受診しました。
医師に言われた言葉は、今でも忘れられません。
「抑うつ状態です。すぐに休んでください」
その瞬間、張り詰めていたものが一気に崩れて、涙が止まりませんでした。
家族や友人からも「辞めたほうがいい」と言われ、ようやく退職を決意。
次の仕事なんて何も決まっていませんでしたが、それでも一度立ち止まることにしました。
何もしない時間が、心を回復させてくれた
退職後は、通院を続けながら、とにかく「何もしない」時間を作りました。
しっかり睡眠をとり、焦らず、心を休ませる日々。
徐々に心が安定してくると、少しずつ趣味に手を伸ばせるようになりました。
そして、思い切って初めての一人旅へ。
ノルウェーまで足を運び、人生で初めてオーロラを見ました。
想像をはるかに超える美しさに、ただただ癒されました。
「生きててよかった」と、心から思える瞬間でした。
転職して、自分らしさを取り戻せた
日本に帰ってきた後も、すぐには転職せず、2週間ほど静かに過ごしました。
完全に落ち着いてから、転職活動をスタート。
今度こそ、自分を大切にできる職場を選ぼうと決めていました。
時間はかかりましたが、ようやく心身ともに安心して働けるホワイト企業に出会うことができました。
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「仕事に行きたくない」は、心のSOSかもしれない
今振り返ると、あのときの自分は、すでに限界を超えていたんだと思います。
それに気づけなかったのは、「みんな我慢してる」「これくらい普通」と思い込んでいたから。
でも、本当は違ったんです。
あなたの体や心に、こんなサインはありませんか?
・単純なミスが以前より増えた
・夜に眠れない、早朝に目が覚める
・頭が重く、思考がうまく働かない
・突然、涙が出てくることがある
・仕事に行きたくないと毎日考えてしまう
これらは、心が助けを求めているサインかもしれません。
どうか、その声に耳を傾けてください。
一人で抱え込まないでください
僕は、抑うつと診断されてから、元の自分に戻るまで何年もかかりました。
でも、もっと早く相談していれば、もっと早く回復できたかもしれません。
もし今、心に違和感を感じているなら、まずは軽い気持ちで心療内科に相談してみてください。
最初は、薬を処方してもらうだけでも、本当に気持ちが楽になります。
でも、それだけでは根本的な解決にはなりません。
環境を変えることも選択肢の一つです
どうしても辞められない状況なら、診断書をもらって休職したり、部署異動を申し出ることもできます。
職場を変える、休む、逃げる。
どれも「甘え」ではなく、自分を守るための大切な行動です。
最後に
この記事を読んで、少しでも「自分を大切にしよう」と思えた人がいれば。
それだけで、この記事を書いた意味があります。
どうか、心の声に耳を傾けて。
一人で抱え込まず、少しでも早く「安心できる場所」にたどり着けますように。
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